中国で6月21日(現地時間)、スタジオジブリ製作の長編アニメーション映画「千と千尋の神隠し」が、劇場初公開を迎え、同日封切の「トイ・ストーリー4」(日本公開:7月12日)の興行収入を大幅に上回ったと報じられました。
この記事では、「千と千尋(中国版)上映が遅い理由はなぜ?過去の日本作品は?」という内容で、調べてご紹介します。
記事の内容
千と千尋 中国公開のニュース
まずは、ニュースの概要です。ライブドアニュースが報じています。
宮崎駿監督が2001年に発表した本作は、両親と地方都市に引っ越す途中、異世界へと迷い込んだ10歳の少女・千尋(声:柊瑠美)が、魔女・湯婆婆(声:夏木マリ)が経営する“神さまのための銭湯”で働きながら成長する姿を描いた。
第52回ベルリン国際映画祭では、アニメーション作品初の金熊賞を受賞し、第75回アカデミー賞でも長編アニメーション賞を獲得した。
中国のエンタメサイト「猫眼票房」によれば、初日の興行収入は5587万元(約8億9000万円)をマークして首位に。
週末3日間の成績は、1億9200万元(約30億7000万円)という結果になっている。
一方「トイ・ストーリー4」は、初日興収が1786万元(約2億8600万円)、週末3日間では9086万元(14億5000万円)。
引用:ライブドアニュース
千と千尋は2001年の作品ですから、今から18年前になります。
18年前の作品が、トイ・ストーリーの最新作を押さえて、興行収入が首位ということなので、素晴らしいです!
千と千尋の神隠しについて
なぜ今まで中国で上映されなかったの?
日本で大人気のスタジオジブリ作品。海外で上映しても人気を博しそうな印象は誰でもあると思うのですが・・・
中国で、千と千尋の神隠しの上映が遅く、今頃になってしまったのでしょうか。
調べてみると、中国では外国でつくられた映画に対して国内での上映件数に厳しい制限があるようです。
もともとは、映画産業をまもり、収益を維持する目的があったようです。
なぜ今、18年も遅く上映されるの?
昨年(2018年)は、日中平和友好条約締結40周年に当たる年だったそうです。
さまざまな日中交流事業が開催されるなか、映画においては、日本と中国間で5月に「日中映画共同製作協定」が署名・締結されました。
これにより、日中合作映画は中国において国産映画と同じ待遇を受け、輸入映画の数量制限を受けなくなる。
そんななかで、日本映画も多く上映されるような流れができたようです。
中国で上映された過去の日本映画は?
2015年 :「哆啦A梦:伴我同行」(STAND BY ME ドラえもん)が中国で興行収入5億3,000万元を記録。
2016年:「你的名字。」(君の名は。)の興行収入が約5億8,000万元(約92億8,000万円、1元=約16円)と、中国における日本アニメの興行収入記録を更新。
輸入日本映画は11作品(アニメ9本、実写2本)
2017年:日中合作や日本のキャストが出演した映画「妖猫伝」(空海-KU-KAI-美しき王妃の謎)、「追捕」(マンハント)などがヒット。
輸入日本映画は9作品
2018年:輸入日本映画は、合計15本。
2015年から人気のドラえもんが、2億912万元。
名探偵コナンが、1億2734万元。
となりのトトロが、1億665万元。
という興業収益を上げています。
となりのトトロが好調だったことが、同じジブリ作品でもある「千と千尋の神隠し」の初上映へと繋がったと思われます。
まとめ
中国で6月21日(現地時間)「千と千尋の神隠し」が、劇場初公開を迎え、同日封切の「トイ・ストーリー4」(日本公開:7月12日)の興行収入を上回ったと報じられました。
2015年頃から、日本映画の上映が増えていたようですが、昨年2018年の日中平和友好条約締結40周年から多く封切りされるようになった模様です。