日本の現代アートシーンの中でも異色の存在といえる吉村芳生さん。
誰が見ても新聞。でも顔が描かれています。
よく見ると…なんと活字も写真も広告も全て手で描いたものなのです!
吉村芳生の作品には美しさを越えた得体の知れない何かがあります。
この記事では、画家、吉村芳生のプロフィール、経歴、作品や2019年の作品展情報、同じく画家の息子 大星さんについて記事をまとめます。
吉村芳生さん プロフィール・経歴
氏名:吉村芳生 (よしむら よしお)
1950年生まれ-2013年12月没
出身地:山口県防府市
学歴:山口芸術短期大学、造形美術学校 卒業
吉村さん山口県防府市生まれ。山口芸術短期大学卒業後、周南市の広告代理店でデザイナーとして働いた後、勤めを辞めて版画を学び美術家の道へ進みます。
画家として創作の世界に入りますが、自分の求めるものがつかめずに、ただ自画像をひたすら描いたそうです。
30歳のころから受賞するようになりますが、実際に世間に名が知られたのは、2007年、57歳の時のときです。
森美術館で開催された『六本木クロッシング2007:未来への脈動』展に出品された作品群が大きな話題になりました。
各地の美術館で作品が展示されるようになり、遅咲きの花として脚光を浴びましたが2013年に突然亡くなってしまいます。
新聞の模写や自画像といったモノクロームの作品を主に発表したのち、鉛筆画家として色鉛筆を用いて、大型の作品制作を続けました。
緻密さに圧倒される『新聞と自画像』もそのひとつ。大きさは実際の新聞の2倍。鉛筆や色鉛筆を使い3週間費やして完成させました。誰にもできる、でも誰もやらない、誰にもできない方法で。吉村芳生という大いなる謎に迫ります。
感情を完全に排除し、機械的に制作を進める事を、「機械文明が人間から奪ってしまった感覚を再び自らの手に取り戻す作業」と語っています。
「手仕事の復権」とも。
吉村芳生さんの作品
この365枚から成る作品を描き始めた1981年7月24日は、吉村の誕生日だそうです。それから1年間毎日自分自身を写真に撮り、9年かけて絵画化したのがこの作品です。
《ジーンズ》は撮影したジーンズを拡大し、マス目を引いて濃淡別に0~9に分け、「2なら斜線3本」というルールに則って、黙々とマス目を埋めて描きました。
花の写真を小さいマスに分けて、同じように端っこから写し取って描かれました。
色が混ざらない色鉛筆だからこその強い主張。
街中にある金網を延々と17メートルに渡り忠実に描いた作品です。
活字やお天気記号も全て手で描写。誰にもできる、でも誰もやらない、つまり誰にもできない。
ツイッターの声
少し早めの誕生日プレゼントとして夫に買ってもらった吉村芳生の画集がめちゃくちゃ良かった。画集にもかかわらず、写真と見まごう程の超絶技巧。惚れ惚れします。
先月までやってた東京ステーションギャラリーの展覧会行けなかったのが悔やまれます…(*´^`) pic.twitter.com/kQFl0IfmIX— なずな(・ω・つ)3@趣味垢 (@elise_weigelt) February 1, 2019
去年結局行けなかった吉村芳生展図録をゲット。妻有で一度新聞自画像を観て、その時はあまりピンと来ず、広島でコスモスの絵を観て度胆を抜かれた。この方、いろんなことをやってたんだな。いわゆる一般的な超写実的絵画とは一線を画す印象。 pic.twitter.com/u3zfqRaCDH
— イシイヨシト Yoshito Ishii (@rotringer110) January 30, 2019
吉村芳生って今まで知らんかったけどやばい
新聞までもすべて手書きでやばい
久々にちゃんと生で見たい作品 pic.twitter.com/RnRGwxGqTD— あきひと (@93Akbasket) February 2, 2019
『美の巨人たち』吉村芳生「新聞と自画像」。「機械が人間から奪った、人間の感覚を取り戻す」為の1面に何時間もかけてのドローイング。寺山修司はこれを「手の復権」と評した。再現を試みた吉村大星さん曰、失敗できない怖さがある、と。赤ボールペンや、逆さからなぞる知恵にも、手の復権を感じる。 pic.twitter.com/jkusitgr4c
— 横著 (@outyaku) February 2, 2019
息子 吉村大星さん
1992年山口県で吉村芳生さんの長男として生まれます。
中学卒業後、吉村芳生さんに師事。
吉村さんの精神を受け継ぎ、超絶技巧を身に着け、主に色鉛筆を用いて、野良猫をモチーフにした絵を描いています。
カメラを持って道路に這うように猫を撮影し、父と同じように写真を方眼紙のように正方形に分割、キャンバスにもマス目をまず描き入れ、その線をガイドに絵を完成させていきます。
本日、「吉村芳生と吉村大星 365日エンピツ画」展が閉幕いたしました。
ご来館いただいた皆様をはじめ、たくさんの方々のご協力のもと無事に会期を終えられましたことを深謝いたしております。ありがとうございました! pic.twitter.com/7GLJWW2GHH— ウッドワン美術館 (@woodone_museum) July 1, 2018
主な展覧会に「それが由来するイメージの起源」(画廊Door、2012年)、「未来の体温」(山本現代、2013年)、「吉村芳生と吉村大星 365日エンピツ画」展(ウッドワン美術館、2018年)山口市美術展覧会大賞受賞。
たぶんこのTLにいる人の多くは「そんなことより1枚目奥に見える猫画像をもっと!」って思ってらっしゃるでしょう? はい(投下)。これ写真じゃなくて、色鉛筆で描かれた吉村大星のスーパーリアリズム絵画なんですよ…! pic.twitter.com/DsVcobfZom
— 坂本葵 (@aoi_skmt) February 13, 2016
吉村芳生さんの作品展予定は?
『吉村芳生展 ー新聞と自画像ー展』が【みぞえ画廊 東京田園調布ギャラリー】2019年 01月 12日 ~2019年 01月 27日の期間で開催されていたようです。
今後の予定は現在不明ですので、分かりましたら更新します。
まとめ
画家、吉村芳生のプロフィール、経歴、作品や2019年の作品展情報、同じく画家の息子さん大星さんについて記事をまとめました。
『誰にもできる、でも誰もやらない』超絶技巧の作品群に目を奪われます。
技巧は息子の大星さんに引き継がれているようですので、今後も注目です。
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